インデックス投資は「低コストで、着実に資産形成を目指す」堅実な投資スタイルです。しかし、最初にぶつかるのが難解な専門用語の壁。今回は、インデックス投資を始めるにあたって最低限知っておきたい用語を10個に絞って、初心者でもわかりやすく解説します。
① 投資口数(とうしこうすう)
投資信託を購入する際の「保有単位」のこと。株でいうところの“株数”のようなものです。例えば1万円分の投資信託を購入した場合、そのときの基準価額に応じて「何口買えたか」が決まります。購入タイミングごとに口数は異なるため、積立時に重要になります。
② ETF(上場投資信託)
ETFは「証券取引所で株のように売買できる投資信託」。リアルタイムで価格が変動するため、柔軟に売買できるのが特徴です。信託報酬も低く、インデックス投資との相性は抜群です。
③ 分散投資
「ひとつの銘柄に集中しないこと」が分散投資。国・地域・業種・資産クラス(株式・債券など)に分けて投資することで、リスクを抑える効果があります。インデックス投資の強みのひとつです。
④ リスク(価格変動リスク)
投資の世界でのリスクとは「損する可能性」ではなく、「価格が上下にぶれること」を意味します。リターン(利益)とセットで語られることが多く、リスクを取らないとリターンも得られません。
⑤ リターン
リターンとは「投資で得られる利益や損失」のこと。インデックス投資では、年平均数%のリターンを長期で目指します。複利の力で時間が経つほど大きな成果になるのが特徴です。

⑥ 運用益
投資で得た利益のことを運用益といいます。配当金や売却益などが該当します。NISA口座ではこの運用益が非課税になります(今回は詳細は割愛)。
⑦ 基準価額
投資信託1口あたりの価格のこと。株価のようなもので、毎日変動します。インデックスファンドの値動きを知るためにチェックすべき指標です。
⑧ 時価総額加重平均
インデックスの多くが採用している仕組み。企業の株式時価総額(株価×発行株数)に応じて構成比が決まるため、大企業の影響が大きくなります。S&P500などが代表的です。
⑨ 税引き後リターン
投資で得た利益には原則20.315%の税金がかかります。税引き後リターンとは、それを差し引いた実際の「手取りの利益」を示します。投資判断の際はここも考慮が必要です。
⑩ 暴落
株価が短期間で大幅に下がること。インデックス投資では一時的な暴落を想定して、長期目線で冷静に対応することが大切です。むしろ積立中は“安く買えるチャンス”と捉える考え方もあります。
まとめ
インデックス投資は「難しそう」と感じるかもしれませんが、用語の意味さえわかれば安心して始められます。今回ご紹介した10個の言葉を知っておくだけでも、投資の理解はぐっと深まるはずです。