株式投資で着実に資産を増やすためには、「安くて良い会社」を見極めるスクリーニング手法が欠かせません。
その中でも注目を集めているのが、個人投資家・清原達郎氏による清原式スクリーニングです。
本記事では、その具体的な条件や考え方、独自の「ネットキャッシュ比率」などについて解説します。
目次
✅ 清原式スクリーニングの基本方針
清原式は、「割安・財務優良・小型株」の3つを軸とした中長期投資手法です。
特に以下のような特徴を持つ企業を対象にしています:
- 株価が収益・資産価値に対して安い
- 財務が健全でキャッシュリッチ
- 時価総額が小さく、将来の株価上昇余地がある
- プライム・スタンダード市場の上場企業(グロース市場除外)
🔍 清原式の最新スクリーニング条件(2025年版)
項目 | 条件 | 解説 |
---|---|---|
PER(株価収益率) | ≦ 10倍 | 割安かどうかの基本指標。収益に対する株価の水準 |
ネットキャッシュ比率 | ≥ 1倍 | キャッシュが時価総額以上。買収しても現金が余る水準 |
自己資本比率 | ≥ 50% | 借金に依存しない安定経営を判断 |
時価総額 | < 500億円 | 小型株に集中し、将来の成長性と株価上昇を狙う |
上場市場 | 東証グロース以外 | 上場基準が厳格な市場に絞ることで品質を担保 |
※任意条件: 営業CFがプラス/営業利益率10%以上/配当利回り3%以上
💡 清原式ネットキャッシュ比率とは?
清原式で最も特徴的な指標がネットキャッシュ比率です。
企業の手元資金の余裕と割安性を同時に判断できる指標です。
📌 計算式
ネットキャッシュ = 流動資産 + 投資有価証券 × 0.7 − 有利子負債 ネットキャッシュ比率 = ネットキャッシュ ÷ 時価総額
用語の解説:
- 流動資産: 現金・預金・売掛金など、1年以内に現金化できる資産
- 投資有価証券 × 0.7: 税金や手数料を考慮して70%評価
- 有利子負債: 返済義務のある借入金
- 時価総額: 株価 × 発行済株式数
📊 スクリーニング実践のコツ
株探などの無料ツールでは、PER・自己資本比率・時価総額などの条件指定が可能です。
ネットキャッシュ比率はExcelなどで自力計算する必要があります。
📈 テクニカル分析との併用がおすすめ
中長期投資であっても、買いのタイミングはチャートで確認するとより精度が上がります。
- MACDがゴールデンクロス
- RSIが30を下回って反転上昇
- 25日移動平均線を上抜け など
🚨 注意点
- 小型株は流動性が低いため、板や出来高のチェックが必須
- グロース市場は除外対象(高リスクのため)
- スクリーニング後も、事業内容・競合分析・将来性などを確認すること
✅ まとめ
清原式スクリーニングは、数字に裏打ちされた堅実な中長期投資手法です。
特に「ネットキャッシュ比率」を活用することで、キャッシュリッチで割安な企業を見抜く力が身につきます。
割安・安全・成長性の三拍子が揃った企業を見つけるために、ぜひあなたの投資判断に取り入れてみてください。
※本記事は情報提供のみを目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。