私もいい歳になり、せっかく読んだのでアウトプットするために超簡潔にまとめました。
- 1 本書の要約
- 2 各章の要約
- 2.1 どこから始めるべきか
- 2.2 どのくらい貯金すればいいのか
- 2.3 どうやってもっと貯金するのか
- 2.4 罪悪感なしでお金を使う方法
- 2.5 収入UPに合わせて生活レベルを上げるのは許される?
- 2.6 借金はするべきか?
- 2.7 家は借りるべきか買うべきか
- 2.8 頭金を貯める方法
- 2.9 いつリタイアできるか
- 2.10 なぜ投資すべきか
- 2.11 何に投資するべきか
- 2.12 個別株は買うな
- 2.13 いつ投資するべきか
- 2.14 安値は待つべきではない
- 2.15 投資は運に左右される
- 2.16 相場の変動を恐れるな
- 2.17 暴落時の投資法
- 2.18 いつ売ればいいのか
- 2.19 資産が増えてもお金持ちと感じられない
- 2.20 一番重要な資産
- 3 まとめ
- 4 感想
本書の要約
「投資を始めるタイミング」より、「どれだけ投資を続けられるか」が大切。だから資産を買い続けること【JUST KEEP BUYING】が重要である。
各章の要約
どこから始めるべきか
「貯金してから投資しよう」という考えは非効率。投資の複利効果は時間が命であるため、早く始めることが最も重要である。とはいってもお金がなければ話にならないので「お金がある人は投資、お金がない人は貯金をする」が正解。
どのくらい貯金すればいいのか
最初は「貯める」が重要。しかし「できる範囲で貯金をし、その額は思っているほど多くはない」程度で良い。
どうやってもっと貯金するのか
ある程度貯金が進んだら「できるところは引き締め、あとは収入を増やすことに注力する」。増やす方法は
- 時間単位の専門サービス
- 出来高制の専門サービス
- 人に教える
- 商品を売る
- 会社で昇進する
の五つ。
罪悪感なしでお金を使う方法
「贅沢な買い物をする時には同額の投資をする」「充実感が得られるお金の使い方をする」のが良い。
大事なのは何を買うかではなくどんな基準で買うか
収入UPに合わせて生活レベルを上げるのは許される?
昇給額の50%を貯金するという目安が良い。シンプルで実行しやすい。
借金はするべきか?
借金を検討する場合
- リスクを減らす
- 借入のコストを上回るリターンを生み出せる
この二つのタイミングが理に適っている。戦略的な借金は有効。
家は借りるべきか買うべきか
どちらにもメリットがあるため大事なのは「いつ買うか?」ということ。その条件は
- 10年以上その土地に暮らす予定
- 公私共に安定した生活を送っている
- 経済的に余裕がある
頭金を貯める方法
- 3年以内で貯めるなら現金で3年以上で貯めるなら債券の投資を検討するべき
- 株式ではほとんどの場合は債券より優れているが、はるかに悪くなるケースもある
時間軸が大事。短期的には現金がベストだが、期間が長くなると他の投資を検討する必要がある。
いつリタイアできるか
年間支出✖️25=リタイア資産
4%✖️リタイア資産=年間支出
株式5割債券5割のポートフォリオから4%づつ取り崩せば30年以上資産が枯渇しないという研究結果がある。また、退職者は年齢が上がるにつれて、支出が減っていく傾向があるため実際に必要な資産はもっと少ない可能性もある。
FIRE(早期リタイア)については、心身の健康が満たされない場合もあるため、「なんのために」リタイアをするのかをよく考えておくべきだ。
なぜ投資すべきか
- 老後に備えるため
- インフレから資産を守るため
- 加齢によって減っていく人的資本を金融資本に置き換える
投資とは自分が働かなくても代わりにお金を生み出し続けてくれる金融資産を作ること。投資をすれば仕事を辞めてもお金が代わりに働き続けてくれる。
何に投資するべきか
多様な収入源となる投資資産を買い続けるべきだ。
①株式 長期的に見て株式ほど富を生み出す方法として信頼できるものはない。ただし長期投資をし、時間を味方につけること。また正解は誰にもわからないがインデックスファンドやETFで幅広く分散投資するべきだと考えている。短所は価格の変動性が高い。感情で価格が上下することがある。
②債券 一般的には国債(本書ではアメリカ国債)のこと。お金を貸した相手が政府なら元金が事実上保証されている。お勧めする理由は株式の価値が下がった時、債券の価値は上がる傾向がある。他の資産に比べ、収入が安定している。ポートフォリオのリバランスや損失を埋めるのに流動的。の三つ。短所はリターンが低い。
③不動産 収益率がよい。レバレッジを使うと高いリターン。短所は管理が面倒で分散が難しい。
④REIT(不動産投資信託) 自分の手で物件を管理する必要がない。株価との相関が低い。短所は株式以上の変動性。暴落時は株式などとの相関性が高い。
⑤農地 株式などと相関性が低い。優れたインフレヘッジ。短所は流動制が低く、手数料が高い。(※米国の話なので日本で全ては同じように考えることはできない可能性あり)
⑥中小企業 リターンが大きく将来のチャンスが広がる。短所は膨大な時間がかかり、失敗が相当多い。
⑦ロイヤリティ(著作権で保護された作品) 一般的な資産と相関性がないが手数料が高く、世間の好みが収益に左右する
⑧オリジナリティ 完全な所有権があり価値を創造できるが非常に手間がかかり見返りの保証はない。
個別株は買うな
個別株投資はインデックス投資に勝てない。また優良株の割合はとても低く、その優良株ですら勝ち続けるわけではない。これほど運の要素が大きい勝負を続けてはいけない。そう考えて筆者はETFやインデックスファンドに投資している。
いつ投資するべきか
今すぐ全額投資しよう。ほとんどの市場はほとんどの期間上がっている。過去のデータ上は分割投資より一括投資の方が優れている。投資への決断が遅くなればなるほど得られるリターンは少なくなる。
安値は待つべきではない
押し目買いはドルコスト平均法には勝てない。できるだけ早く頻繁に投資するべき。この考え方こそ本書の核心。底値を待って現金を貯めるのは意味が無い。
投資は運に左右される
投資は投資金額の大きくなる終盤のリターンが重要。運に左右されるが不運を軽減する方法もある。
- 低リスク資産(債券など)に分散投資する
- 市場の低迷時には取り崩し率を減らす
- パートタイムの仕事をして収入を補う
の三つだ。しかし不運を軽減する最善策は「時間」である。
相場の変動を恐れるな
リスクは長期的に投資で成功するための入場料である
暴落時の投資法
暴落に動じないメンタルが必要。暴落は買いのチャンス。
いつ売ればいいのか
売るべきタイミングは3つだけ
- リバランス
- 集中投資から抜け出すため
- 自分の経済的ニーズを満たすため
リバランスも買い続けてリバランスすれば税金がかからない。集中投資から抜け出したい場合は目的によって売却額が異なるので安心して眠れるルールを作るといい。
投資の目的は自分の人生を生きること。贅沢な暮らしのために大きなリスクを背負うより十分な暮らしができるお金を確実に得ることを重視しよう。
資産が増えてもお金持ちと感じられない
もっと裕福な人の存在はいくらでもいる。自分がいかに恵まれているかを考えるべき。
一番重要な資産
世の中で唯一取り戻せない「時間」である。お金は後からでも稼げるが時間は取り戻せない。
まとめ
- 資産形成の最善策は「早い時期から投資し続けること」
- 人的資産を金融資産に変える
- 投資は「タイミング」を考えすぎず、「継続性」を重視する
- 時間は最も大切な資産。
感想
資産を早い時期から買い続ける大切さをさまざまな例を挙げて解説されていた。合理的に考えられており、根拠もデータに裏打ちされている。難しい用語は少なく、自分のような素人にも読みやすかったが、データは海外のものが多く、ドルベースなので数字はとっつきにくいかもしれない。お金についての本だが、筆者の経験談から人生に対する考えが込められていていると感じた。個人的にはそっちの方が面白かった。